めがねをかければ見えない非日常が見えてくる。


「めがね」を見てきました。初日に見るなんて気合いは入ってます。が。この映画自体は気合いとは無縁。いや、気合いは入ってるんだろうけどさ。青い海、白い砂浜、赤い夕焼け。おいしいご飯にビール。これらがあれば、「まぁいいじゃん」って言ってるような、そんな気がした。
ストーリーは小林聡美演じるタエコが民宿ハマダに着くところから始まる。だけどもなんの事件も起こらずどうなるわけでもなくて、ただただ日々が過ぎていく。最初は戸惑っていたタエコも次第になじみ、黄昏ていく。
のっけから出てくるユージ役の光石研さんが作るお弁当。うっうまそう…よだれが。本当に料理が美味しそうでたまらない。「かもめ食堂」んときもそうだったけど、シンプルな料理ほどより食べたくなるんだろうなー。加瀬くんが飲み干すビールも(あたしはビール飲めないけどさ)、もたいまさこが作る小豆が入ったかき氷も美味しそう!
しっかし、ここに出てくる5人はすべて謎。何やってるか、何でここにきたのか。第一、ここがどこかもわからない。観客はなんとも非現実な世界に陥ってしまうわけです。携帯が通じない場所で何をするわけでもなく、ただ黄昏ている。それが、日々携帯片手に過ごしている私たちには、生活臭が一切感じられないめがねの舞台に不思議と引き込まれていくのが見事。あまりにも淡々としていてちょっとコックリしてしまった。いやぁ、私は日常の中に生きているのね。でも逆にウトウトしてしまったことで、夢見心地で映画に入り込めたからよかったの(言い訳)!まぁそんな日々は毎日続かないのはみんなわかってるんだけど。
料理はもちろん、イッタラの食器やハマダ内の家具はオシャレで仕方なかった。できることなら私もハマダに泊まって、小林さんとたべりながら、光石さんの料理を食べて、加瀬くんと海辺でビール飲みたいぞ(飲めないけどさ)。